むし歯、歯周病は、バイオフィルム感染症である
バイオフィルム感染症としてのう蝕・歯周病
口腔内の2大疾患であるう蝕・歯周病は細菌感染症である
ことは既に広く認知されているが、バイオフィルム感染症とし
てのう蝕・歯周病の概念は、1999年、J.W.Costertonによっ
てアメリカの科学雑誌、サイエンス上のレビュー中で提唱さ
れて以降、口腔バイオフィルムの概念が世界に発信されて
いった。
口の中のバイオフィルムとは
う蝕・歯周病の原因となる細菌の凝集塊で、約400
種類の細菌によって形成されている。
バイオフィルム内では構成細菌が様々な情報伝達
を行いながら生活しているコミュニティである。
歯面に付着したバイオフィルム
バイオフィルムの機能的特長
① 浮遊細菌と異なる挙動を示す
②抗体や食細胞などの免疫に対して抵抗力を獲得
③バイオフィルムは代謝活性が低く、抗生物質が効きにくい。